2012年2月13日

【おすすめ本】あんぽん 孫正義伝

佐野眞一さんの手による『あんぽん 孫正義伝』は最近読んだ中でとても心に残った一冊です。

内容は小学館のサイトから文章を引用すると以下のとおり。-----------

ここに孫正義も知らない孫正義がいる。
今から一世紀前。韓国・大邱で食い詰め、
命からがら難破船で対馬海峡を渡った一族は、
豚の糞尿と密造酒の臭いが充満する佐賀・鳥栖駅前の朝鮮部落に、一人の異端児を産み落とした。

ノンフィクション界の巨人・佐野眞一が、
全4回の本人取材や、ルーツである朝鮮半島の現地取材によって、
うさんくさく、いかがわしく、ずるがしこく……時代をひっかけ回し続ける男の正体に迫る。

“在日三世”として生をうけ、泥水をすするような「貧しさ」を体験した孫正義氏は
いかにして身を起こしたのか。
そして事あるごとに民族差別を受けてきたにも関わらず、なぜ国を愛するようになったのか。
なぜ、東日本大震災以降、「脱原発」に固執するのか――。
全ての「解」が本書で明らかになる。
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ツイッターで孫さんのコメントを追うことが多かった私は
「やりましょう」「検討します」「できました」と3語で、フォロワーから寄せられる
質問要望にズバッと答えを出す、決断力のある経営者の一面と、
坂本龍馬が大好きで、NHK大河ドラマ「龍馬伝」のある日は、あさから放映時間を待っている
様子が伺える、好奇心旺盛な少年のような一面しか知りませんでした。

ここに書かれているのは、孫正義と彼を形作った人たちの生々しい記録。

欲望と野望の渦巻く環境に生まれ育ち、日本でつらい差別をたくさん受けて過ごしてきた孫さんが、
日本を愛し、日本のために力を尽くしたいと言っておられる事に心を揺さぶられました。

成功者である孫正義を書いたのではなく、人間・孫正義を描いた
文章からむせ返るような生活臭がする、そんな佐野眞一渾身のルポタージュです。