2012年3月1日

おすすめ本『人を助けるすんごい仕組み』

これから起こりうる、予測不可能な事態に備えて、
迅速に正しい判断ができるように…。
広くたくさんの方に読んでいただきたい本をご紹介します。

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『人を助けるすんごい仕組み』西條 剛央 著 / ダイヤモンド社

西條剛央さんは、構造構成主義という学問を研究され、早稲田大学の専任講師として教壇にたっておられる先生です。

2011年3月に発生した東北地方太平洋沖地震では叔父さまを失われ、悲しみの中で被災地の問題点に直面し、『ふんばろう東日本支援プロジェクト』を設立、代表をつとめられています。

ふんばろう東日本支援プロジェクトは、構造構成主義が方法原理として採用されている組織で、有事の際に様々な仕組みが機能しない中で、柔軟かつ迅速に被災地の混乱の中で支援の行き届いていなかった場所や個人に支援を届けました。

被災者と支援者を直接つなぎ「必要なものを必要なだけ 必要なところへ直接送る」画期的なシステムで累計3000か所以上の避難所・仮設住宅・個人避難宅に物資を支援した手法や、被災地の方々の姿が書かれています。

お話を伺う中で特に素敵だな、と思った活動は「重機免許取得プロジェクト」
http://wallpaper.fumbaro.org/licence

簡単に説明すると、重機免許を被災者の方に取得していただき、がれき撤去、街や生活基盤の再開発などの復興事業を通じて発生するであろう雇用に従事していただいて、安定した収入を得ていただくというもの。

「生活費としての3万円はすぐになくなってしまいますが、3万円で重機免許を取得して、今後被災地で必ず生じる建築事業に携わることができれば、年収300万円を稼ぐことも可能になります。」
という生活を安定させる目的のためだけでなく、
「人は義援金や失業保険をもらうだけで、本当に生き甲斐をもって生きることはできません。」
「本プロジェクトは、被災地の復興に直接貢献しつつ、被災者が自立して新たな生活のスタートを切るたにめの“力”を与えることにもなります。また被災された地元の教習センターにて開催するため、取得のための支援そのものが被災地の地域経済の活性化につながるという何重もの意義がある画期的なプロジェクトなのです。」
とあるように、寄付した以上の金銭的効果、希望をもって働く喜びをもっていただける素敵な支援です。

女性には「ミシンでお仕事プロジェクト」というまたまた素敵なプロジェクトが用意されています。
http://wallpaper.fumbaro.org/machine

これ以外にもいろんな支援の形があることがホームページをみていると分かります。
http://fumbaro.org/

西條さんの講演を先日聞かせていただいたのですが、この本を書かれた目的として、
「失われてしまった命を取り戻すことはできないけれど、これから危険にさらされるかもしれな命を守るために書いた」とおっしゃっていました。

私たちの住んでいる西日本は被災地からは遠い場所にあります。
当事者意識は、東日本の方に比べると若干薄い部分もあるかもしれません。
しかし「客観的な立場からしか見通せない支援」があり、継続的に支援を行うためには、西日本にいる私達こそやらないといけないことがたくさんあるとこの本を読んで思いました。

この本の編集者、ダイヤモンド社の寺田さんは「組織のリーダー論、仕事論、コミュニケーション論として、そして来たる大きな有事の際に威力を発揮する再現性のある技術書として読んでいただきたい。」というメッセージを寄せておられます。

生活のすべてを復興支援に捧げることはなかなかできることではないですが、生活の何割かずつでもたくさんの人が支援の為にできることを考え、力をあわせれば、大きな流れを作っていく事ができるのです。
『人を助けるすんごい仕組み』は売り上げの大部分が寄付される書籍ですので、本を読むことがまず支援の第一歩になります。
http://wallpaper.fumbaro.org/books

自分ができることを探すための一助にもなる本です。是非お手にとって見てください。

PS.著者の西條さんの近影。
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ご覧の通り、イケメンです。
しかし3枚目なところもおありだそうで、お知り合いの方からは2.5枚目を言われておられるそうですよ。